2024年度の年間報告


 2023年12月に設立したochiboは、2024年が実質的な事業初年度となりました。この1年は、多くの事業部門で計画の立案や体制整備に注力してまいりました。その中でも、支援連携事業において具体的な成果が見られ、活動が着実に進んでおります。

 地域づくり事業では、野外イベント「もりであそぶ日」の実施や、登別市観光交流センターヌプㇽの「友の会」設立に向けた準備が進みました。この「友の会」は、地域の方々とともに、ヌプㇽを活用した町づくり活動の中心となることを目指しています。

 また、学会誌発行支援事業では、「高原の自然史」の編集を支援し、5編の論文掲載を予定しています。さらに、この活動を通じて「執筆のガイドライン」の素案をまとめ、多くの団体に役立てていただける準備を進めています。
一方で、個人向けのサポートメニューの具体化や、支援内容の明確化が課題として残りました。2024年度はこれらの課題に取り組むとともに、新たな活動を本格的に展開していきます。

 運営面では、ochiboのロゴが完成し、組織のアイデンティティをより明確にすることができました。このロゴは、穂からこぼれ落ちた「不揃いなタネ」をモチーフに、多様性や可変性を象徴しています。会員の皆さまとともに、一つひとつのタネを芽吹かせ、育てていく未来を思い描いています。

 今後も皆さまのご支援とご指導を賜りながら、活動をさらに発展させてまいります。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

特定非営利活動法人 ochibo
理事長 白川 勝信

目次

2024年に実施した事業

【支援連携】親子イベント「もりであそぶ日」を開催しました

2024年、「もりであそぶ日」を春と秋の2回開催しました。
4月14日には6組20名が参加し、春の暖かな森でゆったりとした時間を楽しみました。エゾサンショウウオやエゾアカガエルの卵を観察し、エゾリスや野鳥たちとも出会いました。焚き火を囲んでマシュマロを焼いたり、水辺で遊んだりと、自然を満喫するひとときとなりました。9月29日には3家族9名が参加し、登別の海や川で活動しました。鮭の遡上を間近で観察し、登別の特徴的な石との出会いも楽しみました。秋の暖かな日差しの中、予定時間を忘れるほど夢中になって自然を探求する時間となりました。

【支援連携】「登別市観光交流センターヌプㇽ友の会」設立を支援しています

2024年度、登別市観光交流センター「ヌプㇽ」を活用した地域づくりを担う市民団体「ヌプㇽ友の会」の設立準備を支援しました。友の会は地域住民や商店、保護者などが主体となり、ヌプㇽを拠点に町づくりを推進することを目的としています。ochiboでは、本年度、設立準備会の会議資料作成やホームページ立ち上げを担当し、準備の円滑化を支援しました。設立後は、会計や情報基盤の整備など、運営面でのサポートを予定しています。
観光交流センター「ヌプㇽ」は、地域と観光客が交流できる拠点として機能しており、友の会の設立により、さらなる地域活性化が期待されます。

ヌプㇽ友の会「ミナプル」

【支援連携】「高原の自然史」の発行を支援しています

2024年度、「高原の自然史」(北広島町教育委員会発行)の編集を支援しました。本年度は、投稿された5編の論文について、編集事務局として査読・編集プロセスを担当し、編集委員会を開催して議論を深めました。編集委員会では、投稿規定や査読プロセスの見直し、伴走型審査体制の導入、学名記載の統一など、質の向上を目指した議論が行われました。また、教育委員会との連携や投稿ガイドラインの明確化についても話し合いました。
さらに、「高原の自然史」を広く活用するためのアイデアとして、J-Stageへの登録や地域活動との連携が提案されました。ochiboは引き続き編集支援を行い、地域に根ざした自然史研究の発展に貢献します。

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【管理】ochiboのロゴができました

2024年度、ochiboの象徴となるロゴを制作しました。このロゴは、「穂からこぼれ落ちた不揃いなタネ」をモチーフに、多様性や変化を表現しています。それぞれのタネが新たな場所で芽生え、育ち、実を結ぶ様子をイメージし、ochiboが多様な人々や団体の成長を支える存在であることを示しています。ロゴは、ochiboの活動理念を体現するものです。現在、ホームページや各種資料への反映を進めており、今後は広報活動やグッズ制作にも活用していく予定です。このロゴが、私たちの活動を象徴し、多くの人々に親しみを持っていただける存在となることを願っています。

2024年度決算

決算の概要

2024年度の決算は、経常収益が509,533円、経常費用が367,158円、当期経常増減額が142,375円となり、収益・費用ともに当初の想定を大きく上回りました。これは、想定外の物品寄付が寄与したためです。一方で、費用を抑えながら事業を着実に推進した結果、財政的には黒字決算となりました。今後も健全な財政状況を維持しつつ、公益性の高い事業の推進に努めてまいります。

貸借対照表 2024年12月31日現在

I.資産の部
流動資産257,635
 現金預金257,635
 資産合計257,635
II.負債の部
 負債合計0
III.正味財産の部
 正味財産合計0
 負債および正味財産合計257,635

正味財産増減 2024年1月1日から12月31日

I.経常収益
 受取会費84,000
 受取寄付金425,500
 その他収益33
 経常収益計509,533
II.経常費用
 事業費365,908
  組織運営の連携19,110
  モリであそぶ日314,262
  ヌプㇽ友の会1,631
  ホームページ運営30,905
 管理費1,250
 当期経常費用合計367,158
当期経常増減額142,375
 前期繰越正味財産115,260
次期繰越正味財産257,635

2024年度受入寄付|寄付総額 425,500円

団体 301,500円

株式会社ランドウェル 様
 301,500円 (物品寄付)

個人 124,000円

大竹邦暁 様
他1名 様

会員

  • 正会員:14人

役員名簿

理事

白川 勝信(理事長|北海道 登別市)
石井 正人(副理事長|東京都 練馬区)
永井 真也(副理事長|北海道 苫小牧市)
井田 秀行(長野県 飯山市)
鎌田 磨人(徳島県 徳島市)
須藤 朋美(福岡県 遠賀町)
阪野 真人(福井県 若狭町)
山田 亮(北海道 札幌市)
渡邉 園子(広島県 広島市)

監事

小倉 加代子(島根県 松江市)

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