会員向けに、Googleスプレッドシートのテンプレート「BioRecord」をリリースしました。
BioRecordは、生物種(国内に生育・生息する種の和名)の一覧情報を入力すると、自動的に分類順・学名付きのリストにしてくれます。
生きものデータの記録は、個人でも団体でも、何かしらの活動をすると貯まっていくのですが、まとめる際には手間とコツが必要です。
BioRecordを使うことで、手間の部分を減らして、エラーを見つけやすくすることが可能になります。
使い方
テンプレートは、ochiboアカウント(xxx@ochibo.jp)または環境パートナーひろしまアカウント(xxx@kanpato.org)でgoogleにログインして、新規スプレッドシートを作成する際に「テンプレートから」を選択することで利用できます。(「xxx」の部分は、自分のアカウントに変える必要があります。)
特徴
- 和名の入力だけで、分類群ごとに学名付きのリストが作成される。
- 日付、観察地、観察者を入力すると、リストに反映される。
- 一部「別名」にも対応。
- 異なる分類群で同一の和名を持つ種(シジュウカラ/魚類・鳥類 など)は、分類群を指定することで、リストに組み込まれる。
- 記入間違いや分類群違い、別名の使用などでリスト化されなかった記録は「種名不明」シートに一覧表示される。
注意点
- 現バージョンは、植物および脊椎動物のみに対応
- アカヤマドリ(きのこ/鳥類)・ツチグリ(きのこ/植物)など、種名辞書に含まれない分類群のデータがリストに採用されてしまう。→入力またはリスト作成後に再調整が必要。
- 処理時間がかかる
- 150件くらいなら数十秒で処理が済みますが、18,000件のデータを入力すると、50分くらいかかりました。
- 再計算の処理中でもデータは入力できますが、データ数が多いようなら、「データ入力シート」を別に作っておいて、リストを作る必要があるときにデータをコピー/ペーストする、というワークフローが良いと思います。
テンプレートを作った理由
個人や小さな団体が「簡単に年間報告(成果報告)」を作成できるようにすることで、地域に共有される自然データが増えることを期待しています。
謝辞
生物のデータを公開されている、研究者、団体に深く感謝します。